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科名:シソ科/属名:メハジキ属
和名:目弾き/学名:Leonurus sibiricus
メハジキは、2年草の草本で、茎は四角で真っ直ぐのびて、高さは1.5〜2メートルにもなり、細い毛がびっしり生えています。
メハジキの根から生える、根出葉(こんしゅつよう)には長柄があり、卵形、葉縁は小波状です。
茎生葉(けいせいよう)は下部の方のものは対生(たいせい)で、長柄があり、長さ5〜10センチで3深裂(しんれつ)し、裂片には更に羽状(うじょう)に切れ込み、茎頂(けいちょう)近くの葉は切れ込みがなくなり、披針形(ひしんけい)か線状となります。
花は7〜9月ころ、茎頂部の葉のわきに数個ずつつきます。がくは筒状で長さ6〜7ミリ、先は5浅裂し、裂片の先は刺のようになっています。花の花冠は唇形で色は淡紅色をしています。
果実は4個の分果からなっています。分果は広いくさび形で長さ約2.5ミリで黒色をしています。
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日本、台湾、朝鮮、中国などアジアに広く分布する草本で、道端や野原などいたるところに自生しています。
中国の李時珍(りじちん)は「本草綱目(ほんぞうこうもく・1590)」のなかで「益母草(やくもそう)は、根、茎、花、葉、実、いずれも薬にして用いるものだが、手足の厥陰(けっちん・ひえのこと)、経水不順による障害を治し、目を明らかにし、精力をつけ、月経不順を調えるには種子の単用がよい。産前産後の諸病を治すときは、茎、葉を併用するとよい」とし、また「久しく服すれば子をもうけしめる」とあります。このことから中国では、子宝の薬草としても用いられていました。
メハジキの和名の由来は、「目弾き(めはじき)」からきたもので、子供が茎を短く切ってまぶたにはめ、目を開かせて遊ぶことから付けられたものですが、非常に危険ですからそのような遊びはしてはいけません。
益母草(やくもそう)の漢名は、母の益になる薬草という意味があり、中国では古くから婦人薬として利用されてきたもので、益母草(やくもそう)は中国生まれの漢名です。 |
成分: |
アルカロイド、イリドイド、ジテルペン、フラボノイド、カフェイン酸、タンニン。
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効果: |
活血調経、行血去オ、子宮収縮、止血作用、利尿作用、血圧降下作用。
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応用: |
1.婦人科の常用薬である。産後に、子宮収縮力が弱いために出血・悪露の持続・腹部が脹って痛むなどの症状があるとき(出血量は少量で黒色の血塊がまじり・腹部の圧痛が強い)に使用すると、子宮収縮作用によって止血し悪露を除く。益母草の浸出液を服用する。
2.気滞血オによる月経痛に用いる。
3.腹部の慢性附属器炎などの腫塊や気血両虚のために生殖機能が低下した婦人の不妊症には、益母草30〜60gを5杯の水で2杯まで煎じ、残渣を除いて鶏肉とともに煮込んで服用するのもよい。以上の方薬は長期間服用すると効果がある。一般に、月経痛には以上のように服用するか、水浸液を使用する。
4.腎炎の浮腫・血尿に使用する。利尿・去オの効能があるので、服用すると浮腫は迅速に消退し・食欲は増加し・血尿を止める効果もあるが、尿たんぱくに対する効果は明らかではない。一般に、急性腎炎に対して有効であるが、慢性腎炎に対する価値はほとんどない。乾燥品か新鮮品を煎服するのがよい。単独で使用しても有効ではあるが、症状に応じて他の薬物を配合する。
5.腎結石の血尿にも使用する。 |
適用: |
産後の止血、月経不順、めまい、腹痛、慢性附属器炎、急・慢性腎炎水腫、高血圧症などに。
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使用: |
1.産後の止血、月経不順、めまい、腹痛:乾燥した益母草6〜10グラムを、1日量として水0.5リットルを加えて、煎じながら約半量まで煮詰めたものをこして、1日3回にわけて食間に服用します。又浸出液を濃縮して使用するのがよく、1日3〜6mlを3回に分けて服用する。
2.急・慢性腎炎水腫に益母草(やくもそう)のみか、または茯苓(ぶくりょう)、茅根(ぼうこん・チガヤ)、白朮(びゃくじゅつ・オケラ)、車前子(しゃぜんし・オオバコ)、桑白皮(そうはくひ・クワ)などを配合して用います。益母草(やくもそう)の有効成分の含有量が少ないので、水煎剤には用量を多くし、一般には1回15〜60gとする。腎炎の治療にはさらに大量を用い、乾燥品なら1日90−120g、新鮮品なら180〜240gを煎じ、2〜3回に分けて温服する。
3.この他にも、血圧降下作用があることがわかっているために、高血圧症などにも広く応用されています。
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注意: |
妊娠中や月経時の出血が多い場合には避けるべきです。 |
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